虫歯の進行の程度によって、痛みの発生は異なります。歯の表面にあるエナメル質という身体で一番硬い結晶に覆われていますが、エナメル質の中にとどまる虫歯(初期う蝕、Coなどとも言います)は、痛みはありません。
レントゲン検査でもわからないことが多く、直視しにくい歯と歯の間に生じている場合は進行しやすい虫歯です。痛みが徐々に生じるのは、エナメル質から象牙質に進行し始めた段階です。冷たいものでしみる症状が出たり、ズキッとした痛みが出てくることが多くなります。持続した痛みや、拍動痛などの痛みの変化が出た場合は、歯の内部の神経まで虫歯の進行が疑われます。歯の神経までミュータンス菌が進行し、炎症が波及することで激しい痛みが生じます。しかし、炎症が歯根まで進んでしまうと、神経の炎症による激しい痛みはなくなり、歯根周囲の炎症となるため鈍痛に変化します。痛みが出てから虫歯の治療をする場合は、実際に見えているよりも重症化していることが多いため、定期的な歯科受診をおこない歯のメンテナンスを受けましょう。
痛くなくても虫歯の可能性はありますか?