顎関節症による痛みが強い場合は、痛み止め(鎮痛薬)を服用しても大丈夫です。
ただし、痛み止めはあくまで一時的な対処法であり、根本的な治療にはならないため、適切なセルフケアや歯科での診察が重要です。
1.顎関節症の痛み止めとして使われる薬
① 一般的な痛み止め
💊 ロキソニン(ロキソプロフェン)
💊 イブプロフェン(イブ・バファリンEXなど)
💊 アセトアミノフェン(カロナール・タイレノールなど)
〈特徴と選び方〉
ロキソニン・イブプロフェン
→ 炎症を抑える効果があるので、顎の痛みに有効(NSAIDs)
アセトアミノフェン
→ 胃にやさしく、副作用が少ないので、軽い痛み向け(NSAIDsが使えない人向け)
痛みが強いときは、ロキソニンやイブプロフェンが有効ですが、
胃が弱い人はアセトアミノフェン(カロナール)がオススメ。
② その他
💊 セレコックス(セレコキシブ) → ロキソニンより胃にやさしい消炎鎮痛薬
💊 ボルタレン(ジクロフェナク) → 強い痛みに処方されることが多い
💊 筋弛緩剤(チザニジン・エペリゾン) → 筋肉のこわばりが強い場合に処方
💊 抗不安薬(デパス・リーゼなど) → 食いしばりやストレスが原因の顎関節症に処方
2. 痛み止めを飲むときの注意点
⚠ 痛み止めは一時的な対処なので、根本的な改善にはならない
⚠ 1週間以上痛みが続く場合は、歯科や口腔外科で診察を受ける
⚠ NSAIDs(ロキソニン・イブプロフェン)は、胃が荒れやすいので、食後に服用する
⚠ 腎臓や肝臓に持病がある人は、使用前に医師や薬剤師に相談する
3. 痛み止めと併用すると効果的なセルフケア
① 顎を安静にする
- 硬いもの(ナッツ・フランスパン・ガム)を避ける
- 口を大きく開ける動作(あくび・大口での食事)を控える
- 片側ばかりで噛まない(左右バランスよく使う)
② 冷やす or 温める
- 炎症が強い(ズキズキ痛む・腫れがある)→ 冷やす(アイスパックを15~20分)
- 筋肉のこわばりや緊張が原因の痛み → 温める(ホットタオルを10~15分)
③ 歯ぎしりや食いしばりを意識する
- 上下の歯を軽く離すことを意識(リラックスした状態では歯は接触しない)
- 寝るときにマウスピース(スプリント)を活用する(歯科で相談)
④ ストレッチやマッサージ
- 顎周りの筋肉(咬筋・側頭筋)を軽くマッサージする
- 無理のない範囲で顎をゆっくり開閉するストレッチを行う
4. まとめ
顎関節症の痛みが強いときは、市販の鎮痛薬(ロキソニン・イブプロフェンなど)を服用してもOK。
ただし、痛み止めは一時的な対処法なので、根本的な原因を解決することが重要。
セルフケア(安静・温める・ストレッチ)を併用し、1週間以上痛みが続く場合は歯科や口腔外科を受診しましょう。
痛みを放置せず、早めに対策をすることで悪化を防げます。