目次
顎関節症(がくかんせつしょう)で痛みがあるときに 「冷やす」か「温める」か は、症状の原因や状態によって適切な対応が異なります。
1. 冷やすべき場合(急性期・炎症が強いとき)
《冷やすのが適している症状》
顎の関節や周囲が腫れている
痛みが突然強くなった
噛むと鋭い痛みがある
熱をもっている感じがする
▶ 理由
- 急性の炎症がある場合、アイスパックや冷たいタオルで冷やすと、炎症を抑え、痛みを軽減 できます。
- 冷やす時間は1回15~20分程度 を目安にし、必要に応じて数時間おきに繰り返します。
- 直接氷を当てると凍傷のリスクがある ため、タオルなどで包んで使用してください。
2. 温めるべき場合(慢性期・筋肉のこわばりがあるとき)
《温めるのが適している症状》
顎のこわばりや違和感が続いている
口が開きにくいが、腫れはない
噛むと鈍い痛みがあるが、強くはない
朝起きたときに顎がこわばっている
▶ 理由
- 慢性的な筋肉の緊張が原因の場合 は、温めることで血流が良くなり、筋肉がほぐれて痛みが軽減 します。
- ホットタオルや温湿布を使用し、1回10~15分程度温める と効果的です。
- シャワーや入浴時に温めるのもおすすめ です。
3. 冷やすか温めるか迷ったときのポイント
痛みが急に強くなったり、腫れや熱を感じるなら「冷やす」
長引く違和感や筋肉のこわばりがあるなら「温める」
症状によって適切な対応が異なるので、「炎症=冷やす」「筋肉の緊張=温める」 と覚えておくと良いでしょう。
4. 顎関節症の痛みを和らげるための追加アドバイス
💡 過度な顎の動きを避ける
- 固い食べ物(ナッツ類、フランスパンなど)やガムは避ける。
- 口を大きく開ける動作(あくびや大口での食事)を控える。
💡 リラックスを心がける
- ストレスが原因で食いしばりが強くなることもあるので、就寝前のリラックス や 日中の顎の力を抜く意識 が大切。
💡 歯科医院での相談を検討する
- 症状が長引く場合は、スプリント(マウスピース)治療やリハビリを検討 すると良いでしょう。
5. まとめ
症状 | 対処法 |
---|---|
腫れ・炎症・痛みが強い(急性期) | 冷やす(15~20分) |
こわばり・違和感・筋肉の緊張がある(慢性期) | 温める(10~15分) |
どちらか迷うとき | まずは冷やして様子をみる |
冷やす or 温めるかの判断は、症状に応じて使い分けるのがポイントです。
痛みが続く場合は、歯科医院で適切な診断と治療を受けることをおすすめします。