目次
顎関節症の痛みや開口障害(口が開けにくい症状)が数日続いている場合、自然に治ることもありますが、放置するのはリスクがあります。
一時的に痛みが軽減することはあっても、原因によっては悪化する可能性があるため、注意が必要です。
1. 顎が痛くて開けにくい原因と自然治癒の可能性
① 筋肉の緊張や疲労(軽度なケース)
- ストレスや食いしばり、硬いものを噛んだ後の筋肉疲労が原因の場合、数日から1~2週間で自然に改善することが多いです。
- 対策:
安静にし、温める・マッサージ・ストレッチ をすると回復が早くなります。
② 顎関節の軽い炎症(顎関節症の初期)
- 噛みすぎ・歯ぎしり・頬杖 などで関節に負担がかかり、痛みが出ることがあります。
自然に治ることもあるが、放置すると悪化する可能性あり。 - 対策:
負担を減らし、冷やす or 温める、柔らかい食事を取る。
③ 顎関節のズレやロック(関節円板のずれ)
- カクカク音が鳴る・引っかかる感じがある 場合、顎関節内の「関節円板」がズレている可能性があります。
放置すると症状が悪化し、さらに開けにくくなることがあるため注意が必要。 - 対策:
早めに歯科・口腔外科で診察を受けるのがベスト。
④ 強い炎症や関節の損傷(重度のケース)
- 口がほとんど開かない・強い痛みが続く 場合、関節内部に炎症が起きている可能性があります。
放置すると慢性化し、治るまでに時間がかかることが多い。 - 対策:
早めに歯科医院で診察を受ける。
2. こんな症状があれば早めに受診を!
1週間以上、痛みや開口障害が続く
口がほとんど開かない(開口量30㎜以下)
カクカク・引っかかる感じが悪化している
顎がズレたような違和感がある
噛むたびに痛みが強くなる
朝起きたとき、顎が固まっていることが多い
3. 放置せずにやるべきセルフケア
💡 ① 顎を安静にする
- 硬いもの(ナッツ・ガム・フランスパンなど)を避ける
- 大きな口を開ける動作(あくび・大口での食事)を控える
- 頬杖をやめる・スマホを長時間下を向いて操作しない
💡 ② 温める or 冷やす
- 炎症(ズキズキ痛い・腫れている) → 冷やす
- 筋肉のこわばり(じわっと痛い・疲労感) → 温める
💡 ③ マッサージやストレッチ
- 顎の周りの筋肉(咬筋・側頭筋)を軽くマッサージする。
- 「指3本分」が入る程度に口が開かない場合は、ストレッチが有効です。
指を前歯に軽く当てて、無理のない範囲でゆっくり開く練習をする。
💡 ④ 歯ぎしりや食いしばりを意識する
- 日中、上下の歯がくっつかないように意識する(上下の歯は通常、軽く離れているのが正常)。
- 寝るときのマウスピース(スプリント)を活用するのも有効(歯科で相談)。
4. まとめ
症状のタイプ | 自然に治る? | 放置してもOK? | 推奨される対応 |
---|---|---|---|
筋肉の疲れ・軽い顎関節症 | 治ることが多い | 2週間以内に改善すればOK | 顎を休める・温める・マッサージ |
関節円板のズレ(カクカク音・引っかかり) | 放置すると悪化の可能性 | 長期間放置はNG | 歯科医院での相談を推奨 |
開口障害(口が開かない) | 一部は自然治癒するが悪化リスクあり | 1週間以上続くなら受診 | ストレッチ・早めの受診 |
強い痛み・腫れ・噛むと激痛 | 自然治癒は難しいことが多い | 放置すると慢性化のリスク大 | できるだけ早く受診 |
顎の痛みが軽度ならセルフケアで改善することもありますが、
1週間以上続く場合や悪化している場合は、放置せず歯科医院や口腔外科を受診するのが安心です。