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顎を動かしたときに音が鳴る(カクカク・コキコキ・パキッという音)症状は、「顎関節症」の初期症状であることが多いです。
一時的に治ることもありますが、放置すると悪化する可能性があるため、慎重に対応するのが望ましいです。
1. 口を開けたときに音が鳴る原因
① 顎関節の関節円板がズレている
- 関節円板(顎のクッションの役割をする軟骨)がズレていると、口を開閉する際に音が鳴る ことがあります。
- 「カクッ」「コキッ」という音がするが痛みがない場合は、軽度の症状であることが多い です。
② 筋肉の緊張や疲労
- 歯ぎしりや食いしばりが強いと、顎の周りの筋肉が硬くなり、関節の動きがスムーズでなくなるため、「ギシギシ」や「ゴリゴリ」といった音がすることがあります。
③ 顎関節の炎症
- 顎関節に炎症が起きていると、動かしたときに 「コキコキ」「パキッ」といった音 が出ることがあります。
- 炎症が進むと、痛みが出たり、口が開けづらくなることがあるため注意が必要です。
2. 放置しても大丈夫なケースと放置すると危険なケース
放置しても大丈夫な場合
- 音はするが 痛みがない
- 口の開閉がスムーズ で違和感がない
- 症状が数日~1週間で軽減している
放置すると悪化する可能性がある場合
- 口を開け閉めすると痛みがある
- 口が開けづらくなっている(開口障害)
- 以前より音が大きくなったり、頻繁に鳴るようになった
- 顎が引っかかる感じがある(ロックされることがある)
- 朝起きたときに顎が固まっている
これらの症状がある場合は、できるだけ早めに歯科医院や口腔外科で相談しましょう!
3. 顎の音が気になるときのセルフケア
症状が軽度な場合、以下の方法で悪化を防ぐことができます。
① 顎に負担をかけない
硬いもの(ナッツ・フランスパン・ガム)を避ける
大きく口を開ける動作(あくび・大口での食事)を控える
片側ばかりで噛まない(左右バランスよく使う)
② 顎を温める(筋肉がこわばっている場合)
- 「カクカク音」や「引っかかる感じ」がある場合は、顎の筋肉がこわばっている可能性があるため、温めるのが有効。
- ホットタオルを5~10分当てて、筋肉をほぐす。
③ マッサージやストレッチ
- 顎の周りの筋肉(咬筋・側頭筋)を軽くマッサージする。
- 無理のない範囲で顎をゆっくり開閉するストレッチ を行う。
④ 歯ぎしりや食いしばりを意識する
- 日中、上下の歯を軽く離すことを意識する(リラックスした状態では上下の歯は接触しない)。
- 寝るときにマウスピース(スプリント)を活用する のも有効。
4. まとめ
症状 | 放置してもOK? | 推奨される対応 |
---|---|---|
音がするが痛みなし | 一時的ならOK | 顎に負担をかけない・温める |
音がする+痛みがある | 放置NG | 早めに歯科を受診 |
音がする+口が開けにくい | 放置NG | 口腔外科や歯科で診察を受ける |
音が大きくなっている | 悪化の可能性あり | 早めのセルフケア+受診 |
顎の音がするだけなら、しばらく様子を見ても問題ないことが多いですが、痛みや開口障害を伴う場合は、放置せず早めに歯科医院で診察を受けるのが安心です!